石川県のきもの (2) 牛首紬は「釘抜き紬」とも呼ばれています

石川県のきもの (2) 牛首紬は「釘抜き紬」とも呼ばれています

牛首紬の産地は、石川県南部の牛首村、現在は白山市白峰です。
霊峰、白山の西麓に位置し、白山への登山口としても知られた村です。

 

 

日本有数の豪雪地帯でもあり、積雪は4mを超えることもあります。
また、古くから養蚕も盛んに行われていました。

 

 

牛首紬の特徴は、一つの繭に2頭の養蚕が入った玉繭から、
手抜きした糸を使用し、昔ながらの製法で織られるので、
ちりめん綸子のような柔らかさと光沢を放ちながら、
同時に「釘抜き紬」と呼ばれるほどの強靭さも併せ持った生地です。

 

 

また、白生地としての用途も多く、後染め加工をすることで
幅広い色彩や柄付で、訪問着や小紋などアイテムも多彩です。

 

 

何ケ月も大雪で閉ざされた山里の村で、ひたすら春の便りを
待ちながら辛抱強く、根気強く、丁寧に織られた紬、
こんな素敵な着物を着てみたいと思いませんか?

淳彩庵でお世話になっている、きものアドバイザーのS先生。
毎日のように百貨店の催事や遠方の専門店での販売のお仕事に着物を着て
エネルギッシュに動き回っています。

そんなS先生のお気に入りの一枚が「牛首紬」です。
体にしっくりなじんで着やすく、長時間の着用でも丈夫でシワや着崩れも
ほとんど気にならないとのこと。
白生地を小紋染めした着物なので、ファッショナブルで個性的なのも
お気に入りで、最も重宝している一枚とのことです。

 

~ 着物の里 散策 ~
牛首村 まるで横溝正史の推理小説に登場しそうな不思議でロマン
溢れる地名ですね。
源氏の落人が機織の技を伝えたともいわれています。
残念ながら私はまだこの地を訪れたことがありません。
積雪に耐える丈夫な造りの神社や民家、そんな土地柄が生んだ強靭な「釘抜き紬」。
機会があれば一度は行ってみたいですね。

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